土壌動物の世界
私の担当する実習では、神戸女学院大学のキャンパス内の森をよく活用します。例えば、環境科学基礎実習という1年生を対象とした授業の私の担当回では、キャンパス内の森の土を集め、そこにすむ土壌動物たちを調べています。
土壌動物は非常に小さいものが多く、肉眼で1匹ずつ採集するのは大変です。そのため、ツルグレン装置と呼ばれる土壌動物を効率よく集めるための器具を利用します。原理は非常に簡単で、土の表面を白熱球で乾燥させ、乾いた場所を嫌う土壌動物たちが、より深く土の中に潜る結果、下の受け皿に落ちるというものです。
◎ツルグレン装置の写真です。生物学者のツルグレンさんが考案したため、この名前が付いています。グレーの筒の中に森の土が入っており、やがて下のシャーレに土壌動物が落ちてきます。
◎土壌動物の一種であるトビムシの仲間です。これは実体顕微鏡で拡大した写真で、本当の大きさは1mm程度。このようなトビムシをはじめ、実習では、様々な土壌動物をみることができます。土壌動物の多くは、森の落ち葉をエサとする分解者の役割を担っています。
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